タイ王国での珠算指導 

-猪足深雪氏より寄稿-
タイ王国での珠算指導

 サワディーカ。
 タイではこの挨拶から一日が始まります。
 今回タイの大学で珠算指導をすることになり、寒さ厳しい年末にタイの首都バンコクヘ。
 そこからバスで8時間の東北部ルーイ県に向かいました。


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 この珠算講座を企画したのが大学教授のソジワン先生。

 彼女は18年前、島根県横田町(現奥出雲町)に1年間滞在し、全珠連2級に合格。

 タイに帰国後、タイ国教育省科学技術教育振興研究所で算数カリキュラムを組んだり珠算指導本を出版された才能ある先生です。

 ルーイ県に帰郷後は大学教授になり、数学教諭を育てるために日々奮闘しています。

 私が彼女に出会ったのは平成12年から7年間ロイエット県の小・中学校で珠算指導していたときでした。

 そのときに全珠連からそろばん50丁を寄贈していただき大変助かりました。

 彼女との出会いからこの度このような機会を得られたことをとてもうれしく思っています。

 2日間の珠算講座に参加したのはラチャパット大学の1年生から4年生まで120名。

 彼らは数学を専攻する将来は中学、高校の教諭になる卵たちで教える私も熱が入ります。

 2日間の珠算講座は大学の学部長の挨拶から始まりました。

 緊張する学生たちを前に珠算の歴史や中国そろばんとの違いを説明した後、基礎的な加減算を教えました。

 テキストは以前JlCAのシニアボランティアとしてタイで指導された西野啓子先生(全珠連京都府支部)が編集された教材を使用し、10の合成分解、5の合成分解と進みました。

 ソジワン先生は日本で珠算を学んでいるので運指と姿勢は特に厳しく指導されました。

 1日で10級程度の加減算、9級の乗算が終わりました。

 2日目は前日の復習のため、読上算から始まり次に暗算指導。

 珠算式暗算と筆算との違いや暗算により右脳が発達することを説明すると、今までそろばんを計算用具としか認識していなかった学生は驚いていました。

 そして8級の除算、最後は平方根を教えて2日間の講座が終わりました。

 スパルタ講座でしたが、学生たちは一生懸命ついてきてくれました。

 ソジワン先生が「皆さんのそろばんは日本の人たちが寄贈してくれた物ですので大切に使ってください」と講座を締め括りました。
 
 この講座を受けた学生たちが近い将来、数学教諭になり授業でそろばんを紹介したり、珠算クラブを立ち上げてくれることを期待しつつ大学を後にしました。

 タイでがんばってそろばんを教えているソジワン先生のような方がいることを知っていただきたくて、今回寄稿いたしました。

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