みちしるべ 社会的責任を果たして持続的な成長を 

みちしるべ
社会的責任を果たして持続的な成長を
from 木田 稔(全珠連理事・公認会計士・税理士)

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「社会的責任」あるいは、CSR(Corporate Social Responsibility) という用語を耳にされる機会も多くなってきたのではないでしょうか。社会的責任について、ボランティア活動や寄付、法令規範の順守、あるいは地球環境の保全や地域社会への貢献などの倫理的、自主的な活動を思いうかべる方も多いかと存じます。
 
 近年は、社会的責任についてその活動をより広く考える動きが発展しています。企業などの組織は事業活動を行っていくうえで、従業員、顧客、取引先、仕入先、消費者、株主、地域社会、自治体等の多くの利害関係者(ステークホルダー)が存在します。ここで、企業などの組織が経営を行ううえで、利益を追求することなどの自己の目標の達成のみならず、これらの多様な利害関係者との間で良好な関係を築くことによって、はじめて持続的に活動を続け、発展することができると考えたうえで、組織活動が社会および環境に及ぼす影響に対して組織が担う責任を社会的責任であると考えられるようになりました。そして、組織が持続的に活動するためには、社会的責任を果たすことが不可欠であるとともに、社会的責任を果たすことは組織の経営そのものであるとして積極的、戦略的にとらえられています。このような潮流を踏まえて欧米では、大規模な企業を中心に、企業の売上や利益などの財務情報のみならず、環境や社会への配慮、知的資産から、ガバナンスや中長期的な経営戦略までを含む非財務情報を投資家などに伝える「統合報告書」(Integrated Reporting)が作成・開示されるようになりました。日本でも現在200社以上の企業が統合報告書に取り組み、このような社会的責任を意識した統合報告書の作成・開示の動向は世界的に拡大しています。

 全国の珠算教育者が昭和28年に全珠連を設立されて以来、貴連盟では、珠算教育の様々な課題に取り組み解決し、発展させて来られました。平成25年には公益社団法人に移行され、ますます社会からの期待が高まっているところです。社会的責任の観点からは、今後も引き続き、その使命を認識し、貴連盟に関係する多くの利害関係者と積極的に対話を行い、優先して解決すべき課題を認識し、活動を行うことが必要です。その結果として、法令違反などの社会の期待に反するような行為を避けることで事業継続が困難になることを避ける、知名度や評判、ブランド価値が向上する、会員とその従業員のモチベーションが高まる、教場の生徒や保護者との良好な関係が構築されることが期待され、社会から強固な信頼を得ることとなります。貴連盟の益々のご発展を心よりお祈り申しあげますとともに、会計の専門家として微力ながらもお役に立てればと考えております。

※連盟機関紙「全国珠算新聞第622号(2017.3)に掲載

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