珠算式暗算を世界の小学校へ 

第56回全国珠算研究集会 特別発表 (講師・発表者の敬称略)

「珠算式暗算を世界の小学校へ
    これは夢でしょうか?」


  イギリス まるかりあん君枝 

自作教材を手に世界へ。まるかりあん氏
※自作教材を手に世界へ。まるかりあん氏

数字は世界共通だが
 数詞は各国で異なる


 ヨーロッパ・中東・ロシア・北アフリカで唯一の日本語衛星放送での特集番組の映像が会場のスクリーンに映し出された。イギリス在住40年というまるかりあん君枝氏の特別発表は、この紹介から始まった。
 1970年に結婚、ロンドンで生活を始めた氏は20年間、自宅で珠算を指導した。しかし、週1回の練習で、7年間かけて3級がやっとであった。
 また、週1回、インストラクターとして学校で活動していたが、かけ算九九を知らないので、9級でつまずいてしまう。
 数字は世界共通語であるが、数詞は違っている。
 フランスでは、小学校1年生で69までしか教えない。70は「60と10」という。「80は4の20倍」、「98は4の20倍と18」。
 また、ドイツでは、13からは「3と10」、「4と10」、「365は300と5と60」と表わされる。これでは数の大きさが分からない。
 そこで、氏は1990年からイギリスでボランティアによるそろばん指導を始めた。また、海外へもそろばんの良さを紹介し始めた。それにはエスペラント語が大いに役に立ったという。

エスペラント語世界大会で
 珠算・そろばんを紹介


 東京オリンピックのときに働いていた友人から「英語が話せない人もいる」という話を聞き、数詞が日本語と同じであるエスペラント語を習った。
 「エスペラント語は話せる言葉だ」として、各地で開かれる世界大会に招かれるようになった。そのときにそろばんを紹介する。それがハンガリーにそろばんが根付いた発火点であった。
 最初から数をそろばん珠でイメージして計算できれば、数詞の違った国々でも問題を克服できるのではないかと思ったそうである。
 そろばんがあったほうがいいけれど、買えない国もある。初めのうちはそろばんの珠をノートに○で書き、それで計算することができる。
 慣れたら暗算になる。これなら小学校の加減算に間に合い、自信をつけられる。そのうち珠が見えるようになる。これを可能にするため先生は自作教材を作って世界を駆け巡っている。

2010年、3つの珠算プロジェクト
 
 2010年には3つのプロジェクトがある。3月にスペイン語の国・キューバに行き、教育関係者にそろばんを紹介する。また、5月にフランス、8月にはドイツに赴く予定だ。
 発表から地球的規模で活躍するまるかりあん氏の情熱が伝わってくるようであった。

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