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歴史から学ぶ珠算講座~子供たちの目の色が変わるそろばん授業~ 

第5回歴史から学ぶ珠算講座
~子供たちの目の色が変わるそろばん授業~

 10月1日、日本そろばん資料館において第5回歴史から学ぶ珠算講座が開催されました。
 午前の部、谷賢治名誉学芸員によって「順番を決める並べ方の不思議と数の性質の面白さ~暗算力の養成~」、午後の部は太田敏幸学芸員による「亀井算のすべて」の講座があり、その中で、資料館の見学も行われました。


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〈午前の部〉第一講座
 まず、思い入れのある逸品として「日本人の数学感覚」(下平和夫著)が紹介されました。

 講座では、継子立て、洋算か和算か、二刻図・三刻図、小1斤の次第、数の面白さで遊ぶ、日本の人口、西暦と元号、ボランティア授業に使える教材、ビンゴゲーム、覚えて便利、「14」ってどんな数字、などの項目を通じて授業でも使用できる“ネタ”が紹介されました。特に、継子立てやビンゴゲームは作業を含んだゲーム形式であったことからも、目を輝かせての受講風景でした。

※「継子立て」というのは、遺産分けに当たって、実子と継子をある順番に並べて、10番目ごとに取り除くと、最後にどんでん返しがある問題です。

〈午後の部〉第二講座
 まず、思い入れのある逸品として「芸州(広島)そろばん」塩屋小八作が紹介されました。

 講座では、亀井算は江戸時代の書籍である、新編諸算記(百川忠兵衛著)・諸勘分物(百川治兵衛著)・改算記(山田正重著)等に紹介されていること。

 亀井算の名の由来である“亀井津平”という人物について紹介。

 亀井算の基本である“亀井算の割り声”の意味と作られ方を紹介し、“亀井算割り声”を使っての計算方法を解説されました。

 その後、用意した練習問題を受講生が各自計算し、質問を受ける形式でした。

 受講者は真剣にそろばんを弾いていました。

<受講者の感想文>
第一講座について
 算数が好きになるそろばんの授業、素敵でした。運珠・運指の指導を行う際に大いに活用させていただける事例を示していただき感謝しております。
資料館内見学について
 貴重なそろばんの数々、実物を見せていただき本当に勉強になりました。塾の新聞に掲載させていただきたいと思います。
第二講座について
 亀井算という呼び名は承知しておりましたが、今までの講義では理解できずにいました。本日、至れり尽くせりの講義でよくわかりました。