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優秀生徒 大学推薦入学だより 

珠算優秀生徒 大学推薦入学だより

 各地から珠算学習優秀生徒の大学推薦入学の朗報が届いた。全珠連の珠算教室で学び,勉学・部活に励んだ6名の横顔と珠算を学ぶ後輩たちへのメッセージ・指導者の声を紹介しよう。(写真については了承を得た方のみ紹介)

東北学院大学教養学部地域構想学科 入学
 豊田 真紀 (とよた まき) さん
  -珠算五段・暗算五段-

 珠算歴12年の豊田さんは宮城学院高校出身。部活で帰りが遅くなったときでも直接、教室に通った。珠算学習と勉学との両立は「意識せずに、それぞれの試験・大会が近い方を優先した」という。「離れていても互いに励まし、競い合える仲間がいる。今後も十段取得を目指して努力したい」と意欲的だ。
 「一人で突き進むのではなく、切磋琢磨し合える仲間がいることが本当の上達だと思う」と後輩にメッセージをくれた。物を作るのが好きで、今は編み物・縫い物に熱中。
 「いつも朗らかで頑張り屋の真紀さん。これからも楽しみながら珠算の練習に励んでほしい。人との関わりを大切にしながら有意義な大学生活を」と指導者の石川敬氏(宮城県支部)は話す。
 入学後は「日本国内を旅行してみたい。特に西日本方面に行ってみたい」と語る。

立命館大学経済学部経済学科 入学
 木下 雄介 (きした ゆうすけ) さん
  -珠算十段・暗算十段-

木下 雄介さん

 静岡県立浜松商業高校出身の木下さん。珠算歴は10年間。大学の目標は「高い教育水準の中で経済学を学び、外国語の学習にも力を注ぎたい」と話す。
 「珠算をやっていて集中力が身に付いた。それは勉学面でも役立ち、自分を助けてくれている。今後、より一層、技術を向上させたい」と意欲満々。
 指導者の竹内史郎氏(静岡県支部)は「本人の努力と?浜商?というすばらしい指導者と環境の中、大きな花を咲かせてくれた。
 これからも新しい環境の中で頑張ってほしい」とエールを送った。何事も納得がいくまでやり通すタイプ。趣味はスポーツ観戦。また、体を動かすことが好きだという。
 珠算と勉学との両立は大変だったが、短い時間の中でも集中して取り組むことを心掛けた、と語る。
 後輩に「珠算をやる中で困難に直面することがあると思う。でも、どのようなことにもあきらめずに頑張ってほしい」と助言した。

松山大学経営学部経営学科 入学
 山下 彩花 (やました あやか) さん
  -珠算六段・暗算八段-

山下 彩花さん

 「大学では様々なサークルでたくさんの人と交流を深めたい」と話す山下さん。珠算歴は11年間。愛媛県立松山商業高校の出身。
 「高校・大学ともに推薦入学」という山下さんは、珠算をやっていたことが有効で、改めて“継続は力なり”を実感したそうだ。
 初対面の人ともすぐに打ち解けられる性格で、趣味は体を動かすこと。現在はダンスをやっているという。後輩へは「毎日、少しの時間でも珠をはじいてほしい。日々の積み重ねは必ず結果として現われる」と励ます。
 指導者の三瀬幸子氏(愛媛県支部)は「素直で優しい性格は周りのだれからも信頼されています。珠算で培った経験を生かし、ますますの成長を楽しみにしたい」と喜ぶ。
 「これからも珠算を続けていき、珠算・暗算十段合格を目標に頑張りたい」と気持ちを新たにしている。

立命館大学経営学部経営学科 入学
 河野 翔太 (こうの しょうた) さん
  -珠算十段・暗算十段-

河野 翔太さん

 河野さんは愛媛県立宇和島東高校出身。珠算歴は13年間。「珠算・勉学・生徒会」と忙しい高校時代。珠算で培った集中力で定期考査を乗り切り、高度な検定取得にも励んだ。
 後輩たちに「練習はウソをつかない」という言葉を信じて頑張ってほしい」と話した。
 また、好きな歌の歌詞も記してくれた。
 『いくつもの日々を越えて♪辿り着いた今がある。♪だから、もう迷わずに進めばいい』。
 指導者の稲田実氏(愛媛県支部)は「黙々と練習する姿は私の誇り。謙虚な気持ちを持って、ますますの精進を祈りたい」と励ます。
 「大学では『IT企業設立』達成のために起業に必要な経営学をを学び、幅広い視野を身に付けたい」と語る。誰とでも気軽に話せる性格。特技はタイピングの早打ち。
 「今後は『全日本珠算選手権大会・日本一』などを目指して努力したい」と記した。

高知女子大学看護学部看護学科 入学
 濱田 理恵 (はまだ りえ) さん
  -珠算五段・暗算六段-

濱田 理恵さん

 高知の優秀生徒は県立安芸高等学校出身の濱田理恵さん。このたび高知女子大学看護学部看護学科に推薦合格を果たした。
 珠算歴は11年。珠算五段・暗算六段の実力者だ。珠算学習のおかげで、集中力が強くなり、自信につながる一方で、何か新しいことにも進んで挑戦するようになった。そして取り組んだことに熱中するようになったという。
 「自宅から珠算教室までが遠いため、バスの最終時間も終わることからいつも親に迎えに来てもらっていた。毎回、持ってきてもらった母親の手料理がありがたかった」と感謝の言葉を述べた。
 そんな濱田さんを両親とともに温かく見守ったのが珠算指導者の山下裕氏。(全珠連高知県支部)次のようにお祝いのメッセージを寄せている。
 「高校では、学業と部活(陸上部)、そして珠算と本当によく頑張った。遠くから通って来て、頑張る姿は他の生徒の模範でした。大学でも自分の力を信じて、夢をかなえてほしい」。珠算に限らず、一つのことを長く続けられることができるそうで、特技のピアノも15年間続けている。
 珠算学習を続けて大学推薦入学を目指す後輩には「指導の先生や支えてくれる家族に感謝する気持ちを忘れずに、こつこつと頑張ってほしい」と励ました。
 大学でやってみたいことは高知名物の「よさこい」。珠算に取り組んだエネルギッシュな気持ちを新生活にぶつけてほしい。

長崎大学経済学部 入学
 宮 真理奈 (みやざき まりな) さん
  -珠算五段・暗算四段-

 宮さんは佐賀県立佐賀商業高校の出身で、珠算歴は9年間。小学校で6年間学んだ後、中学校では中断し、高校で再度、珠算を始めた。
 「自己推薦型の入試に挑戦する機会や自分への自信を与えてくれたのが珠算だった」とコメントした。また、「人と接することが好きな性格で、珠算塾や大会を通して人脈を広げることができた」という。
 指導者の松本孝代氏(佐賀県支部)は「彼女の中にはまだまだ内に秘めたパワーが備わっているので、これからも将来の目標に向かって大いに羽ばたいてくれると信じています」と語った。
 「前向きな気持ちと誇りを持って練習に取り組んでほしい。将来的に、必ずそれが自信となるときが来ると思う」と後輩にエールを送った。大学では「高校時代以上に金融や経済に関する専門知識の習得に励みたい」と目標を話している。

まるかりあん君枝先生のそろばんだより  

まるかりあん君枝先生のそろばんだより
             <キューバ編>


4つの地域で約20回のデモンストレーション

 イギリス在住のまるかりあん君枝氏が中米・キューバに赴き、約3週間の滞在で、日本文化であるそろばんと折り紙を紹介した。

そろばん使って楽しく演算
※そろばん使って楽しく演算

キューバで珠算式暗算の紹介

 キューバ側から招待を受けたわけでもない、突然、そろばんを紹介したいといってもその交渉は難しいかもしれないが、キューバエスペラント協会の会長、フリアン・フエルナンデス氏に交渉してみた。
 フエルナンデス氏は、2007年、京都・嵐山で開かれた世界エスペラント語教育者大会で岡田和也君、るうさん兄妹の掲示数暗算からフラッシュ暗算までデモンストレーションを観ておられるので、書きやすかったです。
 日本文化のそろばんと折り紙を複数の地域で紹介したいと書き送ったら十月になって快諾の便りを受けました。
 キューバのことはあまり知りませんが、言語はスペイン語。平均収入は15ドル、教育に熱心で、海外に、特に南米諸国へおびただしい数の医者、教員を動員していると聞いていました。それなら、そろばんは買えなくても、教育に熱心な国、そこに珠算式暗算の芽が出ないだろうかと、とてつもない夢に沿って行動を開始しました。

0~9まで五つの珠で表わしてイメージさせる

 スペイン語は0から15までそれぞれ違った数詞ですが、その後、16からはジュウロク、ジュウシチ、と数字の書き方と読み方が一致してきます。
 これは英語、フランス語よりも覚えやすいはずである。平均収入が15ドルというキューバであれば、そろばんの珠を紙に描いて計算することを初めに導入することによって、珠算式暗算に通じ、小学校数学で足りる計算に間に合うとの考えから、まず暗算を披露しました。 

イメージしながら数を足す練習

 2桁の数を5人ほどに次々に言ってもらい答えを出すと、驚く人たちには〈頭の中に最初の数がイメージとして入り、そこに2番目の数を足してできた答えが一つの新しいイメージとなるので、次の数を足すとまた答えは新しいイメージになるから、集中できればやさしいこと〉と説明してみる。これだけではピンとこないかもしれないが、とにかく次に進むことにしました。

数字の置き方を説明
※数字の置き方を説明

珠を動かし、数としてとらえる
※珠を動かし、数としてとらえる

紙の上のそろばんを使って練習

 また、「そろばんの構造がゼロという抽象的なものが見える仕組みになっているから、すなわち0から9までをたった5つの玉で表わすのでイメージできる、5個以上の玉となるとイメージができない」とつけくわえる。
 数の読み取りができたら、紙の上のそろばんで2つの数を足してもらう。
 第一歩は位取り、五玉、そしてゼロになれてもらうための2口の加減算を消しゴムは使わないで行ってみる。
 足し算は数をマルで描き、付け加えていく、引き算はそれを斜めの線で消し、残った玉を数字に再生して下に書くことにした。

紙の上のそろばん操作の練習
※紙の上のそろばん操作の練習

小学校は一クラス 20人

 シエンフルーゴスの小学校では6年生の子どもたち、みんな嬉々として、また担任の先生だけでなく、校長先生も参加してくださいました。キューバの小学校のクラスは20人、中学校は15人、電卓は高校までは使用していない、コンピューターは売ってはいるが、個人営業で使う人をのぞいては、個人で持っている人はまれ、という情報が入りました。

今後の反応を期待

 ハバナ、サンチャゴ デ・キューバ、バヤモ、そしてシエンフルーゴスの4つの地域で3週間、学校やエスペラントクラブ、公民館でのアートサークルなどの一般の人たちをも交えて、20回近いそろばんと折り紙の紹介ができ、キューバエスペラント協会のメンバーの宿泊、観光、通訳係の協力に感謝しています。今後どんな反応が返ってくるか、待つことにしましょう。

上手にできた、人気の折り紙
※上手にできた、人気の折り紙

次の夢に向かって

 各地域にあるグループにそろばんとエスペラント語の入門書をさしあげてきました。言語の講習会には数を教えるときにそろばんを使って、十進法の理解を深めてほしいと訴えました。
 すこし疲れましたが、快い疲れで、この次の夢に向かっての元気が湧いてきます。
                           (まるかりあん君枝)