新年のご挨拶 理事長 梶川眞秀
新年にあたって
理事長 梶川 眞秀
明けましておめでとうございます。皆様におかれましては、ご健勝にて新春をお迎えのこととお慶び申しあげます。
昨年は、次期小学校学習指導要領の改訂で小学4学年に珠算授業が復活したことや全珠連検定受験者数が対前年度比で29年ぶりに増加するなど珠算界や連盟にとって近年にない明るく大きなニュースがありました。
どちらも長い冬の時代にあった珠算界にとって、やっと春の兆候が見えてきたと実感する出来事でした。
前者については、教育の原点である基礎教育の中で〝読み・書き・そろばん〟が欠くことのできないものと評価されたものであり、後者においては、一般社会が珠算の必要性を検定受験者という数値で示したものと確信しています。
「教育珠算」として低学年指導が確実に効果を上げるとともに小学校珠算授業ボランティア指導などがその後押しをしたことも大きな要因といえます。
さて、連盟にとって平成21年は昨年と同様に大事な年にあたります。公益法人制度改革では、昨年度の臨時総会で連盟が「公益社団法人」認定の方向で進むことの承認をいただきました。
その後、理事会では新会計基準に沿った経理処理の完全実施と、定款や共済会等の案件の検討に入りました。
今年は連盟の将来を左右する重要事項の仕上げの年になりますが、永年にわたり社団法人として築き上げてきた社会的評価及び優遇税制の維持のため、慎重に対処して、成し遂げなければなりません。
また、重点目標に掲げました「会員増加対策」及び「組織の安定化」の具体策としての、会員対策や支部存続問題にも積極的に対処していく所存です。
次に、ラジオCMと連動したインターネットの活用(視覚的に多くの情報量を伝達できる動画を使った〝そろばん教育の良さ〟の配信)により小学生を持つ保護者を対象にした珠算PRを昨年と同様に行います。
全珠連ホームページへのインターネットのアクセス数の多さは昨年の調査でも実証されており、今年も多くの保護者にアピールできると確信しています。
そして、前年度に引き続き各種主要事業を推進いたしますが、必要に応じて見直しも行っていく所存です。
事業に反映させていただきたく会員各位の建設的なご意見をお待ちいたします。
今年は「次期学習指導要領」が一部前倒しされ、4学年でそろばん授業が開始されます。その授業が円滑に進められ、珠算が教育界に確固たる地位を築けるよう、そして、「珠算復活」のバロメーターである検定受験者数が今年も順調に推移するように、役員・職員が一丸となってがんばることをお誓いし、新年のご挨拶といたします。
- [2008/12/31 11:48]
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栃木県支部創立50周年記念式典・祝賀会
各地の話題・栃木
半世紀の歩み・発展を出席者一同で喜ぶ
栃木県支部創立50周年記念式典・祝賀会
※支部会員・来賓が見守る中で記念式典のスタート・宇都宮ポートホテル
※更なる発展を誓う・木村吉男支部長挨拶
昭和37年7月の誕生以来50年の歩みを続けた全珠連栃木県支部。支部創立50周年を祝う記念式典・祝賀会が20年11月9日、支部会員・来賓多数出席のもと宇都宮ポートホテルで挙行された。
午前11時。会場に設けられたスクリ-ンで支部のあゆみが紹介された後、木村吉男支部長から「発足から半世紀。支部を支え、導いてくれた多くの先達に感謝し、50年を契機にますますの発展を図りたい。また、平成21年8月8日に小山市で開かれる全日本珠算選手権大会を会員一致協力のもと、大成功に導きたい」と挨拶があった。
続いての来賓挨拶では梶川眞秀全珠連理事長が「珠算界をリードする栃木県支部に更なる期待が寄せられていることと支部会員各位のますますの活躍を祈る」と激励のことばが述べられた。また、森山真弓衆議院議員を始め、多くのお祝いの言葉が述べられた。
続く表彰においては支部事業協力団体・検定協力校・団体への感謝状の授与、支部役員表彰・永年在籍会員表彰などが行われ、受賞者を代表して吉原勇氏が謝辞を述べた。
この後に行われた祝賀会では、地元愛好会によるオカリナ演奏や「ジャズの街・宇都宮」ならではのジャズ演奏・マジックなどのアトラクションで盛り上がり、盛会裏に終了となった。
- [2008/12/31 11:36]
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関孝和先生顕彰第59回全日本珠算競技大会
各地の話題・群馬
没後300年の記念大会
関孝和先生顕彰第59回全日本珠算競技大会
※「算聖」に捧げる競技会・群馬県藤岡市
※没後300年の記念大会・藤岡市市民ホール
群馬県藤岡市が主催する関孝和先生顕彰第59回全日本珠算競技大会が平成20年11月3日、「藤岡市市民ホール」を主会場に開かれた。
大会には北は青森から南は沖縄まで18都府県60団体、312名が参加、8月8日の全日本珠算選手権大会上位入賞者も顔を揃え、熱戦が繰り広げた。
特に高校一般の部・読上暗算競技では5桁~17桁加減算を堀内祥加選手(早稲田大学)が正解し、優勝した。
また、個人総合競技・中学校の部で3名が満点、小学校の部でも2名が満点を取り、それぞれ決勝が行われるなど、レベルの高い大会でもあった。
平成20年は関孝和没後300年ということで、大会のほかにも様々な記念行事(和算講座・企画展・記念シンポジウム)が予定されている。
- [2008/12/08 21:21]
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指から入る日本の心「そろばん」
新・海外珠算教育事情
指から入る日本の心「そろばん」
~アメリカ・オレゴン州ポートランド・坂林美和子氏のそろばん指導だより~
※ポートランドで指導して8年目・坂林氏
アメリカ合衆国オレゴン州ポートランド。自然に囲まれたこの地で、「JAPANESE ABUCUS MATH SCHOOL」を開き、そろばんを指導しているのが坂林美和子氏=写真。異文化の地で、地域に珠算教育の種をまき、そろばんのよさを伝えていこうと奔走中だ。その情報を紹介する。
※YOKOSO!(ようこそ)「ジャパニーズ アバカス マス スクール」へ
保護者の理解を得ることが第一
オレゴン州は日本の本州ほどの大きさがある州で、私一人だけがそろばんを教えています。
生徒は「日本人」だけではなく、アメリカ人はもちろん中国人・韓国人・台湾人・シンガポール人・インドネシア人・インド人・パキスタン人・ブラジル人・イラン人・チリ人と多様です。
相手にしているのがほとんど外国人ゆえに「そろばん?」「あー、あれね。数を数える道具でしょ?」「大昔の道具じゃない?」「いまどき、そんな古い物を使って何するの?」「100円で電卓も買えるのに、無駄」と言う人たちばかり。
そのような保護者、観客に「そろばんとは何なのか?」「素晴らしい暗算教育をしていくための日本の計算道具」ということを理解してもらうことから始めなければいけないので、なかなか思うように事が運ばないのも事実であります。
そのために、くじけそうになったり、情けない思いをしたりの繰り返しがよくありますが、それでもなお、私が海外でそろばんを教え続けていきたい理由が2つあります。
※ただいま指導中。「日本の心」 を教えたい
「SUSHI(寿司)」の次は SOROBAN(そろばん)
1つは、「そろばん」は次の「寿司(SUSHI)になる!」と信じているからです。
私が渡米した16年前、スーパーマーケットには「お寿司」など、売っていませんでした。アメリカ人の友人・知人に「お寿司大好き!」なんて言おうものなら「エー、そんなもの、よく食べるわね…。」と言われたくらいなのです。
しかし、今では、どこのスーパーにも「寿司シェフ(外国人)」がお寿司を握ってパッケージ販売しています。
それくらい、アメリカの国でも受け入れられるようになった=日本人(アジア系)ばかりではなく、アメリカ人にも受け入れられた食品になった、ということです。
しかし、「そろばん」は日本人=アジア系には簡単に受け入れられますが、アメリカ人には、まだまだ手軽なものとしては受け入れられないようです。
でも、「お寿司」が受け入れられたのだから「そろばん」も受け入れられる!と信じている私です。
そろばんで気付く「日本人」であること
もう1つは「そろばん」が私に海外で「日本人」という意識を感じさせてくれたことです。
自分の意思で渡米してきたとはいえ、最初は「模索」の繰り返しでした。自分(日本人)を隠し、他人(アメリカ人)に迎合・模倣することで、自分を探してみたりもしました。でも、「私は日本人なんだ」と教え、自信を与えてくれたのが「そろばん」でした。
今、そろばんの先生になって、いろいろな国籍の生徒に教えています。自分を「日本人」として改めて気付かせてくれた「そろばん」を通して「日本の大切な心」も教えています。
「そろばん」は日本の心なのです。指から入る、日本の心。大切に「日本の心=そろばん」を一人でも多くの生徒たちに教えて、広げていきたいです。
保護者の支持を味方に
~坂林氏のプロフィール~
富山県高岡市矢部珠算塾の出身。「そろばん全盛期時代の昭和40年代に小学校2年から6年までの放課後、週5日通ったそろばん。このとき身に付けた技術が現在「アメリカ」で私の人生を支えてくれています、と語る。
ポートランドでそろばんを教えて8年目。東南アジアでのそろばんブームの波に乗り、今は「東南アジア」からの保護者の熱いサポートを受け、少しずつポートランドでもそろばんが広まりつつある、と手ごたえを感じている。また、「全米各地の珠算指導者たちはライバルというより、よき理解者」と語る。
- [2008/12/08 21:16]
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