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アメリカンスクール生徒のそろばんコンテスト 

「輝くトロフィー」をめざして 各地で熱戦

在日米国国防省教育局内
アメリカンスクールそろばんコンテスト


 日本各地にある在日米国国防省教育局内アメリカンスクールの生徒たちは日本文化の1つとしてそろばんを学んでいる。その成果を試す珠算競技会が4月16日の佐世保地区大会を皮切りに沖縄地区、関東地区、三沢地区で開かれた。(全珠連主催・同教育局協力)特に関東地区大会では中曽根弘文氏(参議院議員・元文部大臣)を始めとして日本の国会議員が大会を観戦し、アメリカの子どもたちにエールを贈った。以下は各地の大会の模様。

全珠連長崎県支部に「教育局特別表彰」
 第5回佐世保地区大会

第5回の記念大会・佐世保地区
※第5回の記念大会・佐世保地区

マーティン司令官(左)がそろばんにチャレンジ・佐世保地区
※マーティン司令官(左)がそろばんにチャレンジ・佐世保地区

 第5回佐世保地区大会は4月16日(水)、アメリカ海軍佐世保基地内において3校の生徒が参加して開催された。
 開会式では在日米国国防省国防省教育局・キム・バトーラ教育主任と山本文雄全珠連長崎県支部長の挨拶の後、フランシス・マーティン基地司令官と溝口芙美雄県議会議員が選手激励と祝辞を述べた。
 また、金子原二郎長崎県知事、北村誠吾衆議院議員、朝長則男佐世保市長の祝電が支部長から披露された。
 競技中にはマーティン司令官がグリーンのそろばんで真剣にはじいている姿がNHKを始め、多くのテレビ局で放映され、好反響を得た。
 コンテストは6年生の部において初の満点による同点決勝が行われるなど、かなりレベルアップしていることが実証された。
 また、アトラクションとして西海学園高校珠算部によるフラッシュ暗算が会場を大きく盛り上げ、拍手喝采を浴びた。
 各部門の表彰の後、今回は第5回のメモリアル・コンテストということで全珠連長崎県支部が米国国防省教育局から特別表彰を受け、記念の楯が贈られた。

フラッシュ暗算 3桁5口3秒で優勝
 第9回沖縄地区大会

壮観。参加者数187名の沖縄地区
※壮観。参加者数187名の沖縄地区

教育局から金城沖縄県支部長に記念品の贈呈・沖縄地区
※教育局から金城沖縄県支部長に記念品の贈呈・沖縄地区

 第9回沖縄地区大会は4月29日(昭和の日)、キンザー内サーフサイドインにおいて開催された。各地のアメリカンスクールから選り抜きの選手187名が次々と会場入りし、輝くトロフィーを目指して熱い戦いが繰り広げられた。
 結果、総合競技では満点が3年生以下で9名、4年生以上で18名、読上算では3~4桁8口。フラッシュ暗算では、なんと3桁5口3秒でやっと優勝者が決定した。
 トロフィーを手にした入賞者の満面の笑顔、それを撮影する喜びにあふれた保護者たち。年々レベルが上がっていくアメリカンスクールの生徒たち、次回への期待がますます高まっている。
教育長は挨拶の中で「算数が上手になるのはそろばん教育に力を入れているからこそ」と強調し、担当した全珠連沖縄県支部スタッフ一同、感無量。
 大会終了後は、教育局スタッフとの昼食会があり、大会開催への感謝の言葉や「子どもも保護者も楽しみながら勉強をしている」、「来年の第10回を記念大会にしたい」等の期待や要望が話題に出て、金城敏範沖縄県支部長も前向きに検討することを約束し、和やかなうちに終了した。

優勝者キャッシーさん 2部門を制覇 
 第26回関東地区大会


珠算コンテストを一生の思い出に・関東地区
※珠算コンテストを一生の思い出に・関東地区

国会議員5名が大会を観戦。(前列右から中曽根、小島、奥野、有村、山谷各氏)・関東地区
※国会議員5名が大会を観戦。(前列右から中曽根、小島、奥野、有村、山谷各氏)・関東地区

 第26回関東地区大会は5月22日(木)、横田ウエストスクール・横田メンデルスクールなど関東近郊の計7校から生徒106名が参加して東京都港区ニューサンノーホテルで盛大に開催された。
 午前10時の開始に先立ち、会場内では数社の報道関係者がテレビ撮影・写真撮影をする中、生徒たちが真剣に練習に励んでいた。
 いよいよ開会。参加者全員が起立し、右手を左胸に当てて、2年生から6年生までの全生徒が「国旗に対する誓いの言葉」を読み上げる。
 開会の言葉に続き、在日米国国防省教育局・ローズィ次長が「そろばんという日本文化に触れることを大変うれしく思っており、本日参加の生徒たちにとって一生の思い出となることでしょう。人間の脳の働きを刺激するそろばん。みんな頑張ってください」と挨拶した。
 また、主催者挨拶では梶川眞秀全珠連理事長から「そろばんの歴史と世界に広まるそろばん学習」の話があり、「平常心で本日のコンテストを楽しんでください」と生徒を激励した。
 今大会には国会議員5名が観戦し、中曽根弘文参議院議員が挨拶で「読み書きそろばんと伝えられた日本文化の1つを学び、学習することはこれからの大きな財産となるでしょう」と述べた。陶山尚志指導主事から諸注意があり、大会はスタートした。
 同教育局教諭・スパークス氏の進行で、最初はプリントによる見取算競技(計算問題30題、制限時間10分)が行われた。
 続いて英語読上算競技の予選と進み、レベルがあがり、一算落としの決勝となった。白熱する中、第18問目、4桁10口の26秒・たし算の問題でキャシー・マエカワさん(アーンスクール6年)が挙手し、見事正答。読上チャンピオンが決定した。
 この後、見取算競技の満点者3名による決勝が行われ、キャシー・マエカワさんが優勝し、読上算競技と合わせて二冠王となった。優勝インタビューで見せた「きらりと光った感激の涙」が印象的であった。
 ただちに表彰式に入り、優勝者・入賞者に大きなトロフィーや楯が手渡され、記念撮影に収まる子どもたちの姿もうれしそうであった。
 村上次雄副理事長の閉会の言葉でコンテストは定刻どおり無事終了した。なお、当日の報道関係数は9社11名であった。

努力が実ってレベルアップ
 第18回三沢地区大会


38名が日頃の成果を試す・三沢地区
※38名が日頃の成果を試す・三沢地区

うれしい瞬間。トロフィー授与・三沢地区
※うれしい瞬間。トロフィー授与・三沢地区

 第18回青森県三沢地区大会は6月4日(水)、三沢市国際交流教育センターで開催された。
 前日までの冷たい雨もあがり、さわやかな初夏の陽気の中、米軍三沢基地内のソラ―ズ、カミングス両小学校とエドグレン中・高校から38名が参加、日頃の練習の成果を競った。
 オープニングセレモニーでは、主催者を代表して斎藤隆全珠連青森県支部長が「日米の文化交流に役立つのは大変うれしいこと。そろばんは知的能力を高めるには最適な教育器具です。さらに練習に励んで、能力を高めてほしい」と挨拶した。
 続いて来賓祝辞の中で、在日米国国防省教育局次長のジェームス・バウアーズ氏が「このコンテストに参加いただき、ありがとう。今回で18回を数える三沢地区大会。継続して実施されてきたことは関係者の努力の結果だ。これに報いるように今日は一生懸命頑張ってください」と生徒に語りかけ、コンテストの開始となった。
 競技は「英語読上算」・「プリント計算」・「フラッシュ暗算」の順に行われたが、昨年の参加者数(74名が参加)の半数にもかかわらず、高得点者が続出し、レベルは確実に上がっている様子。
 「英語読上算」では2桁ぞろいから5~7桁6口までの15題のうち1題ミスの140点が5名、また「プリント計算」では5級程度までの30題(7分)で満点が2名、ミスが2つ以下が14名、そして「フラッシュ暗算」では1桁77{2.6秒}までの15題のうち13題の正解が3名と予想以上の好成績であった。
なお、当日はテレビ局4社、新聞社3社が取材に訪れ、午後6時台のテレビニュース、翌朝の新聞で大きく取り上げられた。