みちしるべ
子どもを教えるときに
全珠連学術顧問 向山 宣義(むこうやま・のぶよし)
(玉川大学講師)
「教室は間違えてもよいところだよ」とは、子どもたちを教える教師の非常に大事なメッセージである。
それは、子どもはさまざまな知識や技能、ものの見方や考え方などを学んでいく過程にあり、そこでは自分の考えや方法、気づいたことや感じたこと、疑問などを素直に出せることが大切だからである。
なぜなら、それによって子どもたちの学習は能動的で、深まりのあるものとなるからである。そして、当然、子どもなりの考えや方法などの中には間違いもあり、それが当人ばかりか、教室全体の学習を深める課題にもなるからである。そうしたことを通して、子どもの学習への意欲と態度が育っていくことが期待できるからである。
4年生の算数の授業でのことである。わり算の筆算の授業の2時間目で、割り切れない場合についての学習である。76÷3を筆算でやってみようという場面である。
参観していた私の目の前の子どもは
としていた。私は、後でこれを取り上げたらよいだろうな、と思いつつ、他の子どもたちの様子を見て、再び、その子どものノートを見たら、先ほどの計算(ア)は消されて、次のようになっていた。
授業をしている先生は、先の(ア)のように計算をした子どものことは把握できなかったようであったが、例としてそれを示して、(イ)のようにするとよいことを指導した。
これは、子どもの考え方を事前に予測して授業に臨むという教師としての大事な姿勢の表れである。しかし、(ア)をもっとうまく生かしたかった。たとえば、次のようにすると、
やり直さなくても、「まだ割れるときはさらに割ればよい」というわり算の仕方の要点に気づかせることができるのである。
今、若い教師が増えている。「教室は間違えてもよいところ」をモットーに、子どもを教え育てる力を身に付けてほしいと願っている。
*この欄は学識経験者で、全珠連のアドバイザーである学術顧問からご寄稿いただきました。
- [2007/07/22 12:26]
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各地で開催 アメリカンスクール珠算コンテスト
めざすは地区の「SOROBANナンバーワン」の座
各地で開催 在日米国国防省教育局
アメリカンスクール珠算コンテスト
在日米国国防省教育局アメリカンスクール生徒が参加するそろばん競技会が4月下旬から国内4か所で開催された。この競技会は昭和58年に関東地区で初開催以来、平成2年に三沢地区で、平成12年に沖縄地区で、そして、平成16年に佐世保地区で実施され、毎年、熱戦が繰り広げられている。
小・中学生50名「ガンバル」
第4回佐世保地区大会
※日本の伝統文化・そろばんに挑戦
第4回佐世保地区大会は4月18日、佐世保市米軍基地内の小・中学生約50名が参加して行われた。
大会は今年で第4回を数え、小3から中2までの参加者は見取算60問と読上算10問に挑戦した。
熱戦の後は西海学園高校の生徒によるフラッシュ暗算の実演。正答のたびに大きな拍手が湧き、会場は盛り上がった。
スクールでは平成16年から日本文化を学び、集中力をつける意味からそろばん授業が実施されている。
また、長崎県支部会員有志によるアメリカンスクール教師たちへのそろばん指導も実施されている。
回を追うごとにレベルアップを実感!
第8回沖縄地区大会
※参加者136名が実力を発揮
第6回及び第7回は基地外で行われたが、今回、第8回沖縄地区大会は再び基地内での実施となり、キンザー内のサーフサイドインにおいて、4月30日、午前9時から沖縄県支部会員30名とアメリカンスクールの先生、保護者、そして関係者が一致協力して大会の開催となった。
今年は会場のスペースの関係上、参加選手の人数が制限され、総勢136名と少な目。しかし、種目別競技では読み上げの速度が前年より速くなり、フラッシュ暗算競技でも口数を増やして優勝者が決定するなど、年々レベルが上がっているのが実感でき、今後が楽しみな大会となった。
プリント競技終了後、読上算・フラッシュ暗算が行われ、優勝・2位の選手が表彰された。
その後、行われた模範演技には平成17年度全日本珠算選手権大会フラッシュ暗算競技優勝・日本一の石川和枝さんが登場、正答ごとに会場からどよめきの声が上がった。また、多くのマスコミから取材を受け、話題を広げて盛会に終了した。
生徒・保護者・教師の謝辞の中では「基地内では体力を使う行事は多いが、頭を使う行事を見て、とてもすばらしいと思った」とのコメントが述べられた。
また、大会終了後は別会場で昼食後、アメリカンスクール関係者と懇談会が行われ、司会のレンキスト氏から「次回はもっと話し合いを持ちたい」などの前進的な意見があり、金城沖縄県支部長の「次回だけでなく、大会10周年を念頭に入れたい」との力強い言葉に関係者から拍手が湧いた。
また、新たに意思疎通が生まれ、次回に向けての楽しみの中、終了。バスが出るまで、見送りを受けたのが印象的であった。
入賞者、思わずニッコリの記念撮影
関東地区大会
※一問ごとに盛り上がる参加者たち
第25回関東地区大会は5月23日(水)、東京都港区南麻布「ニューサンノーホテル」で開催された。
初夏を思わせる晴天の中、横田ウエスト、相模原アーン、横田イースト、横須賀サリバン、池子エレメンタリー、厚木ランハム、横浜バードの各スクールから幼稚園児を含む114名が参加し、日頃の練習の成果を発揮した。
今回は、開始前、フラッシュ暗算のデモンストレーションが行われ、一問一問、大きな声で答えを言い、正答すると歓声が上がり、大いに盛り上がった。
その後、珠算練習を行い、開会式に移り、まず、胸に手を当て、全員で国旗に対する誓いの言葉が読み上げられた。開会の言葉に続き、在日米国国防省教育局・ブルース・ダー教育長の挨拶があり、教育長から長年の協力に感謝を込めた盾が佐藤郁男氏(全珠連東京事務局課長)に渡された。
村上次雄全珠連副理事長の主催者挨拶、山口好雄全珠連東京都支部長挨拶、教育局・陶山尚志指導主事挨拶と続いた。
ラッセル・スパークス氏の進行によって全員が立ち上がって、体を動かし、リラックス。いよいよ競技開始となった。
最初にプリント競技(見取算30題、制限時間10分)が行われた。次に、英語読上算競技の予選。予選通過ごとに徐々に程度が上がり、5桁の加減算でアンジェラ・ナイトさん(横田ウエスト・5年生)が正答。喜びの笑顔が印象的だった。
この後、プリント競技の決定戦に。300点満点の3名による決勝の末、アリサ・バードさん(横田イースト・5年生)が優勝。2位、3位も決定戦が行われる接戦であった。
ただちに表彰式が行われ、入賞者に盾やトロフィーが渡され、記念撮影にニッコリ。また、各スクールで珠算を指導している先生方に特大のトロフィーが渡され、大歓声に包まれた。
閉会の言葉で予定どおり無事終了。途中、緊張のあまり泣き出す女の子がいて、アメリカンスクールの生徒のそろばんに対する熱心さが伝わってきた大会であった。
おみごと!ジョセフ君 読上算部門 満点優勝
三沢地区大会
※75名が日頃の練習成果を試す
第17回三沢地区大会は6月1日(金)、三沢市国際交流教育センターで開催された。
大会には米軍三沢基地内のソラーズ、カミングス両小学校とエドグレン中・高校から75名が参加、日頃の練習の成果を試した。
午前9時10分に開会、主催者を代表して斎藤隆全珠連青森県支部長が挨拶し、「日本人は経済活動に優れていますが、その理由は古来からそろばんを使っていたため、計算能力が高く、数に強い民族になったからです。皆さんもそろばんをもっと勉強して、計算能力を高め、数に強い人になってください」と述べた。
続いて、在日米国国防省教育局総務部長のポーラ・ミラー氏が来賓祝辞の中で選手に励ましの言葉を送り、競技の開始となった。
コンテストは「英語読上算」、「プリント計算」、「フラッシュ暗算」の3部門が行われた。
各部門で熱戦が展開され、英語読上算競技では、2桁揃いから5~7桁までの加減算15題をソラーズ小教諭のラッセル・スパークス氏が読み上げ、ただ一人、ジョセフ・オーデリアス君(ソラーズ小6年)が満点で優勝した。
表彰式は入賞者の発表のたびに歓声と拍手が起こる当コンテストならではの光景となり、最後にマイケル・ジョンソン氏(エドグレン中・高校校長)のユーモアあふれるスピーチで、爆笑の中、定刻どおり終了となった。
- [2007/07/22 11:48]
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第52回全四国珠算選手権大会
9部門完全制覇達成!
そろばん四国一に稲田さち選手(香川・四国財務局)
第52回全四国珠算選手権大会
さわやかな五月晴れの5月13日(日)、午前9時30分から香川県宇多津町の「ユープラザうたづ」において第52回全四国珠算選手権大会が盛大に開催された。
当日は野田清顧問と各県支部長出席のもと、四国四県の精鋭選手42名が参加し、その技を競った。
川田一富大会会長挨拶、野田顧問の祝辞に続き、参加者を代表して大野初音選手(丸亀南中1年)が「一つひとつの競技に集中して、力を出し切ることを誓います」と力強い宣誓を行った。
競技問題は全珠連段位程度で、制限時間は半分。総合競技(乗・除・見取・乗暗・除暗・見暗)と種目別競技(乗・除・見取・乗暗・除暗・見暗・読上・読上暗・フラッシュ暗算)で熱戦が繰り広げられた。
結果、9部門完全制覇を成し遂げた稲田さち選手(四国財務局)が見事そろばん四国一に輝いた。また、団体優勝は愛媛県支部が獲得した。なお、愛媛県支部は昭和49年から34年連続で優勝を果たしている。
※四国ナンバーワンの座についた稲田さち選手
- [2007/07/22 11:36]
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