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「感動と満足・希望」がいっぱい 

新・海外珠算教育事情4 中国            

「感動と満足・希望」がいっぱい

 いざ、そろばん発祥の地へ。珠算関係者有志による訪中団が3月に実施され、その報告が届いた。「珠心算教育」(1980年代初めに、中国で始められたそろばんによる新しい計算方法)を中心とする現地の珠算教室の様子は?同行した堀田真市氏(全珠連東京都支部)に伝えてもらった。

第九次珠算交流訪中団の旅を終えて!

 ニーハオ♪ 平成18年3月27日から3月31日までの5日間、大谷茂義先生が会長を務めておられる中国珠算教育問題研究会主催の標記訪中団総勢16名の一員となり、長年、心の中で、ず~っと憧れ続けていたそろばん発祥の地・中国へ、初めて足を踏み入れることになりました。

<1日目 太原へ>
 3月27日午前10時に関西空港を出発。中国国際航空にて約3時間ほどのフライト。黄砂舞うアジアの大地へ無事到着!

<2日目 交流のスタート>
 見事に両手を使った幼児の指さばきにビックリ
 3月28日。最初に訪問した教室は「育聡幼児園」といいました。20名ほどの園児が練習できるような広さの教室でした。10数桁の問屋そろばん(?)っていう感じの中国製そろばんを両手でリズミカルに弾く様子は、驚きでした。
 次に訪問したのは「省科技館教育培訓中心」という教室です。私が見学した教室は、幼稚園児28名が学習している教室でした。見事に訓練(?)された両手によるそろばんさばきと暗算能力の見事さに舌を巻ました。授業見学終了後には、山西省珠算教育協会の先生方との交流懇談会が開催されました。

両手を駆使してゴメイサン=中国・山西省の教室

※両手を駆使してゴメイサン=中国・山西省の教室

<3日目 珠算博物館の見学>
 3月29日。この日は祁県にある珠算博物館の見学と世界文化遺産にも登録されている平遥古城を訪問。大好きなそろばんの数々と古き中国の街並みに魅了されました。

<4日目 北京の珠算学校見学>
 提携校200超 5年間に養成した指導者数1,000名、指導した生徒数延べ6万名
 3月30日、「北京東方金子塔児童潜能培訓学校」を見学。とにかく、すごい。この民営の学校は、直営校と提携校合わせると教室数が200校を超える規模で、今まで養成した指導者の数は1,000人、生徒の延べ人数は6万人という凄さです。
 週2回・3時間というシスムで、平均2年間の珠心算指導で効果をあげています。珠心算教育は英才教育の信念のもとに、独自のカリキュラムで教室を拡大し続けています。これがわずか5年ほどの期間のできごとというか、成果なので本当にビックリです。

徹底した英才教育をモットーに、1対1での指導=北京の珠算学校「北京東方金子塔児童潜能培訓学校」

※徹底した英才教育をモットーに、1対1での指導=北京の珠算学校「北京東方金子塔児童潜能培訓学校」

<5日目 北京の大規模学校関係者との交流懇談会>
 4~6歳の幼児を優先・1年で3桁10口の心算をマスター
 最終日の3月31日は「北京神墨心算教育中心」との交流懇談会がありました。
 話によると、この学校は、中国の中でも、一番、そのスケールが大きな教室といえるようです。運営や指導方法が上手にマニュアル化されており、ブランド化というかチェーン店化が図られています。また、使用されている教材も非常に綿密で丁寧に作られています。 
 特筆すべきは、幼児4歳から6歳までを学習対象者として優先しており、幼児のための珠心算教室でもあり、能力開発教室だとも言えるようです。
 わずか1年くらいで3桁10口の心算(暗算)ができるというのですから驚きです。
 とにかく、たくさんの収穫があったびっくり&ゴージャスな4泊5日の旅を終え、関西空港に午後8時前、到着しました。<謝・謝!>

実り多い5日間。教室視察や協会の先生方と交流。

※実り多い5日間。教室視察や協会の先生方と交流。

滋賀県第28回大津そろばんまつり 

滋賀県第28回大津そろばんまつり
 近江八景の一つ「三井の晩鐘」で名高い三井寺で実施

有村治子文部科学大臣政務官(滋賀県支部顧問)も出席

 ゴールデンウィーク初日の4月29日、みどりの日にふさわしく、若葉が美しい大津市園城寺(通称三井寺)山頂に建立されている大津そろばん顕彰碑の前で、恒例の大津そろばんまつりが挙行された。
 今回で第28回を数えるこの催しには、来賓に有村治子文部科学大臣政務官(参議院議員・全珠連滋賀県支部顧問)が出席し、挨拶を行った。また、全珠連から賀藤榮治理事長を始め、近畿ブロックの正副支部長らが参列した。
 まず、記念碑の前で、総本山三井寺長史福家大僧正を筆頭に僧侶5名によってお経が唱えられ、古いそろばんの供養が営まれた。
 その後、観音堂書院において、会員の塾生52名による「そろばん腕くらべ」が開始され、参加者は日ごろの練習成果を存分に発揮し、楽しいひとときを過ごしていた。
 また、当日は保護者も多数参加し、そろばんの必要性・メリットを再認識してもらうよい機会となった。

読経の中、そろばん供養=滋賀県の三井寺

※読経の中、そろばん供養=滋賀県の三井寺

供養を行う賀藤榮治全珠連理事長

※供養を行う賀藤榮治全珠連理事長

有村治子文部科学大臣政務官も出席

※有村治子文部科学大臣政務官も出席

*大津そろばん
 かつてそろばんの産地であった大津。江戸初期、1612年、片岡床兵衛が長崎から中国式そろばんを持ち帰り、独自の改良を加えて、製造を始めたといわれている。当時の大津は東海道筋にあたり、近江商人の活躍や、京・大坂という消費地に近いことから大いに栄えた。
 この地に(社)全国珠算教育連盟の手によって大津そろばん顕彰碑が建立され、1975年(昭和50年)12月25日に除幕式が営まれた。

*三井寺(園城寺)
 大津市の三井寺は天台寺門宗総本山。近江八景の一つとして「三井の晩鐘」は有名。金堂前の鐘楼につるされた鐘は今でも朝夕、周辺に時を告げている。そのあたたかな音色のすばらしさは古くから知られ、「形の宇治平等院」、「銘の高雄神護寺」とともに、「音の三井寺」として「日本三名鐘」の一つに数えられ、その鐘楼は国の重要文化財にも指定されている。

答えにたどり着くための確かな計算力が養成 

佐賀大学医学部合格
 田浦 喜裕さん(長崎県)
 の感想文

 「そろばん教育が大学合格に役立った」と素直に喜ぶ田浦さんからは、感激の感想文が寄せられた。

 この春、佐賀大学医学部に進学を決めた私は、小学校の6年間、そろばんを続けてきました。
 中学校に入って、部活や学校の勉強で忙しくなり、止めてしまったのですが、あの6年間があったから、今の自分があるのだと感じています。
 「そろばんを習っていてよかった」と思う点は、数学等の理系科目の計算に強くなれたことです。
 特に数学は、学年があがるにつれて、難しい計算を要求されます。確かな計算力を身に付けていないと、考え方が合っていても、答えまでたどりつくことができません。
 しかし、珠算や暗算を小さいうちから習っておけば、計算力も付くし、さらには数学に対する抵抗もなくなるように思えます。
 次によかったと思う点は、問題と一対一で向き合うことで集中力、忍耐力を養うことができたことです。こういう力は勉強のみならず、スポーツをするうえでも非常に重要になってくると思います。
 先日、6年ぶりに「そろばん教室」を訪ねてみると、私が習っていた頃と同じか、それ以上の数の生徒がそろばんをやっていたことに驚きました。
 今後も日本の伝統的な文化の一つである「そろばん」が、長く後世に継承されていけばいいなあ、と感じました。
 最後に、小学校の6年間、そろばんでお世話になった先生に感謝の気持ちを込めて、お礼を申しあげたいと思います。本当にありがとうございました。

そろばん学んで充実の大学生活へ 

勉学において計算力が“武器”に

暗算八段、東京大学理科Ⅰ類に現役合格
 神奈川県の野中 潔さん


指導者・大貫氏(左)と野中さん

※指導者・大貫氏(左)と野中さん

 現役での東京大学(理科Ⅰ類)合格を果たした珠算優秀生は野中潔(のなか・きよし)さん。神奈川県立湘南高等学校出身。そろばん学習を小、中、高校の12年間継続して、大学受験に臨んだ。
 さぞ、そろばん学習と学業とを両立させていくのは難しいのでは、と思いつつ、質問をぶつけてみると、「特に勉学との両立は意識したことはありません。自分のやりたいこと、あるいは、やるべきことだと思ったことをしてきた結果、そうなった」と話してくれた。
また、「計算が速い、あるいは数字に親しんだ結果、勉学において計算力が“武器”になった。これからも珠算によって培われた集中力を大切にしたい」と珠算学習の効果と目標を語ってくれた。
 指導者・大貫春枝氏(大貫スクール・全珠連神奈川県支部 相模原市)も教え子の快挙の知らせに接し、喜びを隠し切れない。
 「小学校1年生から12年間教えた生徒が、東京大学に現役合格して、大変うれしく、光栄に思います。
 圧倒的な暗算力(八段)と、その過程で培われたイメージ力や集中力を身に付けた結果が出たものと確信しています。これからも自分の能力や個性を十分に発揮して、活躍してほしい」と祝福している。
 趣味は、小説等文章を書くこととピアノ演奏。特技は暗算。
 大学では「今のうちに英語、中国語をできるだけ話せるようにしておきたい」と入学後の希望を述べた。
 将来の夢は「誰でも楽しく学べるような参考書を作ること」という。
 珠算学習を続けている後輩たちへのアドバイスは「自分が、広くは、世界のために、身近では、周囲のために、何ができるかを考えた行動を取ってほしい」ということばを送った。
 このことばを自分自身にも課して、成長を続けていくことであろう。

「読み・書き・計算」「計算プリント・算数プリント問題」で脳のトレーニング 

旭川の珠算塾 そろばんを通して地域とのコミュニケーション

 北海道旭川市から全珠連会員の指導によるお年寄りとそろばんとのホットな話題が届いた。

「読み・書き・計算」「計算プリント・
 算数プリント問題」で脳のトレーニング


 旭川市春光の古川珠算塾(古川賢司氏・全珠連道北支部顧問)は週1回、地元の特別老人養護施設「永山園」に出向き、そろばん指導の準備段階として、計算指導や読み書き指導を行っている。 
 教材は、かつて全珠連教場委員会が制作した計算プリント集、算数プリント集を使用、お年寄りにもゲーム感覚で計算や数字に興味を持ってもらい、好評。
 効果については「数字に対する反応が早くなり、また、字が書けなかった93歳の最高齢の人は数字が書けるようになった、と本人と家族が喜んでいます」と古川氏。
 「認知症予防のために始めたが、無理せず、気軽に、まず興味を持ってもらうことが大切。イラスト等で、分かりやすく、楽しいプリントを選んで、効果的に指導していきたい」と話し、今後の活動に意欲を見せている。
 また、他の施設からも指導の要請が届いているとのことで、地元でも好評のようだ。

「永山園」で書道とプリントを指導する古川氏

※「永山園」で書道とプリントを指導する古川氏

「できなかったことができる」ことの喜び
 74歳の日妻さん、珠算と実用書道でリハビリ実施


 旭川市神楽の日妻三重子さん(74)は、旭光珠算書道教室(豊田伊里子氏・同支部)で、小学生と肩を並べてそろばん学習にはげんでいる。
5年前、脳の病気になり、手術を受けて、その後のリハビリのためにそろばんを選択、豊田氏のもとへ。
 最初に簡単なたし算、引き算から始まり、目標設定のために、15級から検定試験にチャレンジし、楽しく練習しながら、昨年7月の検定では見事7級に合格、また、今年1月には準5級に合格した。
 合格の喜びについては「先生の指導によって、できなかったことができるようになり、毎日が楽しい。これからもずっと続けたい」とうれしそう。
 また、実用書道は10級から始めて、3級の腕前に上達した。このそろばんと書道との相乗効果か、リハビリ担当の先生は日妻さんの回復ぶりに驚いているという。
 豊田氏も「日妻さんは、向上心に富み、努力を惜しまない学習態度は小・中学生のお手本。病気を克服し、ますます意欲的な前向きの態度に感心します」と絶賛している。
 教室に通う児童たちにとっても、いい影響を与えてくれる、と本人にも周囲にとっても期待の日々が続いている。

豊田氏(右)のもと、珠算も書道もメキメキ上達の日妻さん

※豊田氏(右)のもと、珠算も書道もメキメキ上達の日妻さん

第16回三沢地区アメリカンスクール珠算競技大会 

参加者に人気 フラッシュ暗算競技
 拍手と歓声に包まれる会場


 第16回三沢地区アメリカンスクール珠算競技大会は6月1日、青森県三沢市国際交流教育センターにおいて開催された。今大会には米軍三沢基地内のソラ―ズ、カミングス両小学校とエドグレン中・高校から62名が参加、授業での練習の成果を試した。
 オープニングセレモニーでは、主催者を代表して工藤壽和全珠連理事が挨拶し、「今日、参加の皆さんが、帰国後、そろばんのよさをアメリカの子どもたちに教えてくれたら、きっとアメリカにもそろばん文化が花開くことと思う」と述べた。
 続いて、教育局のポーラ・ミラー氏が「リラックスして、臨んでね」と笑顔で選手たちに語りかけ、コンテストの開始となった。
 最初の読上算競技では、ソラ―ズ小学校のラッセル・スパーク氏と須藤イコ青森県支部競技部長が読み手を担当、2桁から7桁までの15題が読み上げられたが、5桁から7桁の問題は難しかったようで、11題正解が最高であった。

教育局・ミラー氏挨拶=笑顔で参加生徒を激励する

※教育局・ミラー氏挨拶=笑顔で参加生徒を激励する

ナディーンさん(小5)満点でプリント競技優勝

 次に、2桁から4桁までの見取算30題を7分で計算するプリント競技が行われ、ソラ―ズ小学校5年のナディーン・ラガンガンさんが満点での優勝となった。
 最後のフラッシュ暗算競技は、実施3年目となり、スムーズに進行、選手に人気の競技として定着してきた。
 表彰式では、入賞者はもちろん、参加者全員に大きなトロフィーが授与され、会場からは拍手と歓声の上がる、いつもながらの光景の中、コンテストは無事に終了となった。

リラックスして高得点を目指す=三沢大会

※リラックスして高得点を目指す=三沢大会

アメリカンスクール珠算競技大会 関東地区大会 

日本の文化、「そろばん」を習得
アメリカンスクール珠算競技大会
関東地区大会


 第24回関東地区アメリカンスクール珠算競技大会は、5月19日(金)、在日米国国防省教育局に属する小学校の生徒82名の参加により盛大に開催された。
 会場となったのは東京都港区南麻布にある「ニューサンノーホテル」で、当日参加したのは横田ウエスト、横田イースト、池子エレメンタリー、相模原アーン、横須賀サリバン、厚木ランハムの6校代表の生徒たち。
 小雨の中、午前10時の開会に先立ち、会場内では数社の報道関係者が取材撮影する中、真剣に珠算練習に励む生徒達の姿が目立った。

横田ウエスト校生徒代表 米国国歌、日本国歌を斉唱

 いよいよ、本番のスタート。参加者全員が起立し、横田ウエストスクールの代表生徒26名による日米両国の国歌斉唱、右手を左胸に当てて、2年生の代表生徒が国旗に対する誓いの言葉を読み上げた。
 開会の言葉に続き、在日米国国防省教育局教育長・ブルース・ダー氏が次のように挨拶した。
 「そろばんという日本文化に触れることを大変うれしく思っています。本日、参加の生徒たちにとって一生の思い出となることでしょう。みんな頑張ってください、そして楽しんでください。」
 その後、主催者を代表して全珠連副理事長の村上次雄氏から激励の言葉があった。また、陶山尚志同教育局指導主事から参加各校の珠算指導の先生が紹介され、会場から大きな拍手があがった。

米国国歌・日本国歌を斉唱する横田ウエスト校の生徒

※米国国歌・日本国歌を斉唱する横田ウエスト校の生徒
 
満点者3名による決勝 プリント見取算競技

 サス・リンクイスト先生の進行で、プリントによる見取算競技(計算問題30題、制限時間10分)と英語読上算競技が行われ、その後、見取算競技の満点者3名による決勝が行われ、表彰式での入賞者の笑顔がとても印象に残った大会が終了した。
 なお、当日の報道関係数は、共同通信社を含む6社であった。

82名が関東地区のナンバーワンをめざす

※82名が関東地区のナンバーワンをめざす

●優勝選手へのインタビュー●

個人総合優勝 ティファニー・ロビンソンさん(小5)

Q何年生からそろばん学習を始めましたか?
 「小学2年生ぐらいからです」
Qそろばんの種目では、何が一番好きですか?
 「たし算、ひき算のプリントです。」
Qそろばんを勉強して何が良かったですか?
 「暗算ができるようになりました」
Q兄弟はいますか?
 「姉がおり、やはりそろばんをやっています」
『優勝した感想をどうぞ』
 「信じられないくらいうれしい!」

種目別読上算優勝 ジュナ・シャイさん(小5)

Q何年生からそろばん学習を始めましたか?
 「小学1年生です」
Qそろばんの種目では、何が一番好きですか?
 「読上算が好きです」
Qそろばんを勉強して何が良かったですか?
 「算数の計算が速くなり、算数が好きになりました」
Q兄弟はいますか?
 「弟がいます」
『優勝した感想をどうぞ』
 「昨年はできなかった優勝ができて、最高です!」

アメリカンスクール珠算競技大会 沖縄地区レポート 

各地の話題・沖縄

在日米国国防省教育局アメリカンスクール
  珠算競技大会 沖縄地区レポート


8校、総勢189名の生徒が普段鍛えたそろばんの腕を競い合う 

 お楽しみは「フラッシュ暗算競技」

 早くも7回目を迎えた今年、コンテストは沖縄県本島の中部にある北谷の「サンセット美浜」を会場に開催されました。(県外の皆様には米軍嘉手納基地の近く、といえば分かりやすいかもしれませんね。)
 アメリカンスクールでは、授業の中にそろばんを取り入れており、ほとんどの生徒が「そろばんができる」と聞きました。実にうらやましいことです。また、一部の生徒は珠算塾にも通い、能力を上げてきているとのこと。近いうちに、青い目の日本一が出るかもしれません。日本の文化であるそろばんを通して、世界大会が開かれる。想像するだけでも心が躍ります。
 さて、前置きはこれくらいにして、コンテストは午前9時に開会し、県内のアメリカンスクールから8校、総勢189名の生徒が、普段、スクールで鍛えたそろばんの腕を競い合いました。
 プリント問題を各5分で行い、その後、少しの時間をとり、マスコミのインタビュー等が行われ、参加選手も保護者も、沖縄県支部執行部も白熱しながら、次の読上算競技へ…。
 もちろん、英語で「ネガイマシテハ、何ドル ナリ」と進み、優勝1名と約10名の選手が表彰されました。最後の競技はお楽しみのフラッシュ暗算です。暗算競技と同じく、約10名の表彰ですが、なかなか優勝者が決まらず、接戦の末、1位が決定。その他の入賞者も次々と壇上に上がり、無事、終了。
 表彰式では、トロフィーをもらい、満面の笑みで席へ戻った生徒たち。最後は、生徒・保護者・教師の感想で閉会となりましたが、その後、家族での写真撮影や友達同士の記念撮影が続きました。

米国国防省教育局から挨拶

※米国国防省教育局から挨拶

8校から189名が参加=サンセット美浜

※8校から189名が参加=サンセット美浜

アメリカンスクールソロバンコンテスト佐世保地区大会 

各地の話題・長崎

アメリカ海軍司令官、佐世保市長も熱烈応援
アメリカンスクールソロバンコンテスト
   佐世保地区大会


 第3回を数える長崎県佐世保地区のそろばんコンテストは4月18日、アメリカ海軍佐世保基地内で開催された。当日は、基地内の小学校3校に通う小学校3年生から中学生まで45名が参加して、日ごろ鍛えた珠算学習の成果を競い合った。
 陶山尚志米国国防省教育局指導主事の司会で開会式が始まり、主催の社団法人全国珠算教育連盟挨拶、バワーズ・ジェームス米国国防省教育局次長の挨拶に続き、米海軍司令官、光武顕佐世保市長、溝口芙美雄県議会議員が生徒たちにすばらしい祝辞を送り、錦上花を添えた。
 メイン競技の読上算では、沖縄基地から派遣されたリンクイスト先生がユーモアいっぱいのデモンストレーションを披露して、大会の雰囲気を一気に盛り上げた。
 また、佐世保市の西海学園高校珠算部の近藤文香さん、廣野絵里香さん両名がフラッシュ暗算の模範演技を披露、神業のような暗算力に、アメリカの先生や子どもたちは立ち上がって、盛んな歓声と拍手を送っていた。
 表彰では、5部門の成績優秀者に全珠連からトロフィーが授与され、また、全員にカラーそろばんがプレゼントされた。
 6年生の部で見事に入賞したアシュリー・ヒルトンさんは「そろばんは頭と体を使って計算するので、面白い。大好きです」と話していた。
 なお、当日のもようはNHKを始め、多くのテレビ、新聞で報道され、珠算のPRにも大きな成果をもたらした。

バワーズ・ジェームス米国国防省教育局次長の挨拶

※「ミンナ ガンバッテ」バワーズ・ジェームス米国国防省教育局次長の挨拶

基地内3校から小学生ら45名が参加

※基地内3校から小学生ら45名が参加

関東ブロック珠算指導者講習会 

各地の話題・関東ブロック

関東ブロック珠算指導者講習会

 4月23日・24日の両日、千葉県一宮町の「ホテル一宮シーサイドオーツカ」で開催された第46回全珠連関東ブロック珠算指導者講習会。
 23日の第1講座は「百ます計算」に代表される陰山メソッドで知られる陰山英男氏(立命館小学校副校長・立命館大学教育開発支援センター教授)が担当、また、翌24日の第2講座では太田敏幸氏(千葉県立君津商業高校教諭)が講義を行った。参加者は200名を越え、連盟会員ほか小学校教諭も多数参加し、関心の高さが伺えた。
 開会に当たって、藤田千葉県支部長から次のように挨拶があった。
 「会場は長生郡一宮町一宮10,000番地という「一」続きの数字が並ぶところ。また、ここから昇る朝日は玉前神社、富士山、琵琶湖を経て、出雲大社まで直線で結ばれているという、縁起のよい由来のあるところです。先生方にとって実りのある講習であることを願っています」

総勢200名が参加。関心の高い講習の開始。

※総勢200名が参加。関心の高い講習の開始。

「読み書き計算」の反復練習、「早寝・早起き・朝ごはん」の生活習慣改善の重要性を説く

第1講座「学習の新しいルール」
 講師 陰山 英男氏(京都・立命館小学校副校長)

 いよいよ、第1講座で陰山英男氏が登場。テーマは「学力の新しいルール」。20年以上の実践とデータに裏付けられた資料がスクリーンに映し出され、ゆとり教育による学力低下が懸念される中、あふれる教育情報の中で何を信じ、選択していくか、参加者も真剣に聞き入った。

第1講座担当の陰山氏

※第1講座担当の陰山氏

生活習慣改善のための「新しいルール」の導入

 陰山氏は、過去、2段階で児童の知力・体力ともに衰えたという。
 1回目は1982年(昭和57年)。テレビやゲームの普及で社会が深夜化したこと。2回目は1993年(平成5年)。学習指導要領の改訂のとき。それぞれに、自身で「新しいルール」を設定し、実践した。
 1回目の1982年の「新しいルール」では、生活習慣の改善に重点が置かれた。結果、学力と睡眠の関係では7~9時間の睡眠時間が、最も児童の成績が安定し、それ以上でも以下でもよくない。また、食事に関しても、朝食をとっている生徒ほど学力は高い。「生活を朝型に切り替えて、きちんと朝食をとる。それもご飯と味噌汁がベスト」と語った。

「基礎・基本の反復練習」の重視

 2回目の1993年から導入した「新しいルール」では、基礎・基本の反復練習をおろそかにしないことに重点が置かれた。
 広島県尾道市立土堂小学校校長の時に実践した児童への「読み書き計算」の徹底・反復練習に代表される取り組みで、どの児童も知能指数がどの子も高まったことが裏づけとなった。

そろばんの効用 第1は「脳の活性化」
低学年において「百ます計算」に匹敵する
そろばん学習の効果


 そして、そろばんの効用については脳の活性化を第一に挙げた。小学校低学年では、陰山メソッドの「百ます計算」などの反復練習と同程度か、それ以上の効果を持つ、と語った。
 また、「これからは、そろばん教室でも脳によいこと(音読練習・フラッシュ暗算など)をどんどん取り入れ、イメージ力をつける授業が必要ではないか」と助言を行った。
 最後に、「早寝・早起き・朝ごはん」を実践し、「読み・書き・計算」の反復練習で脳をたくましくして、元気な子どもたちを作ること」を目標に、これからも「新しい教育」を進めていかなければならない」と結んで講義を終了した。

ちびっ子から花束の贈呈

※ちびっ子から花束の贈呈

第2講座「幕末とそろばん」
 講師 太田敏幸氏(千葉県君津商業高校教諭)

珠算史研究学会による「そろばんマップ」お披露目

 翌24日の第2講座では太田敏幸氏(千葉県君津商業高校教諭)を講師に「幕末とそろばん」の演題で講義が行われた。
 「そろばん」と聞けば、何でも見に行く、聞きに行くという太田氏。今まで北海道から沖縄県まで全国745か所のそろばん関係の見学先を訪れているという。
 講義では、関東に関係する人物を含め、江戸から明治へ時代が変わる激動期に生きた9人とそろばんとの関係にスポットが当られ、ゆかりの地を巡って得た資料・文献から解説した。以下、各人物とそろばんとのエピソード。

二宮金次郎
 帳簿上で利子や積立計算をしていた。
土方歳三・榎本武揚
 2人が乗った船、開陽丸が江差沖で沈没し、後に引き上げられたときの遺物の中にそろばんの珠1個があった。
佐久間東雄
 珠算(たまざん)という歌題での作品を作った。
小栗上野介
 小野友五郎からそろばんを習い、アメリカに行ったときに、「アバカスを持って、恐るべきスピードで計算ができてしまう」とアメリカの新聞に載った。
渋沢栄一
 二松学舎学長に就任して、「倫理と算盤」の講義を行っている。
坂本竜馬
 親せきが豪商という環境にあったのだから、当然、そろばんに関係していたに違いない。
西郷隆盛
 作家の故司馬遼太郎氏の著書「坂の上の雲」に「武士にはめずらしく、そろばん達者で、ふところに小型そろばんを入れていた」の一文を紹介。
小野友五郎
 咸臨丸の航海長として太平洋を横断したとき、測量・航路などの計算はそろばんで行っていた。

第2講座担当の太田氏

※第2講座担当の太田氏
 
 以上の内容と合わせて、参加者には講師の所属する珠算史研究学会による「そろばんマップ」が資料として配付され、受講者の興味も尽きず、終始、笑いの絶えない講義が終了した。

優秀生徒2人に栄えある安芸市児童表彰 

各地の話題・高知

高知県珠算選手権大会で活躍
優秀生徒2人に栄えある安芸市児童表彰

  清水ヶ丘(せいすいがおか)中学校3年の門脇麻美さん、横田和詩さん

 平成17年度高知県安芸市児童表彰式が3月10日午後4時から安芸市市民会館で開かれ、個人12名と5つの団体が優秀賞を受けた。
 個人・芸術文化の部では、珠算の成績が優秀で、高知県珠算選手権大会で活躍した2名が栄えある表彰状を手にした。
 門脇麻美(かどわき・あさみ)さん(清水丘中学校3年)は、小学校1年から9年間、珠算を学び、県大会で過去2年間、団体1位を獲得、第54回大会では個人総合3位になった。
 また、横田和詩(よこた・かずし)くん(清水丘中学校3年)も、小学校1年から9年間、珠算に取り組み、県大会団体で2年連続1位、第54回大会では個人総合2位に輝いた。

うれしい表彰。門脇さん(左)と横田さん

※うれしい表彰。門脇さん(左)と横田さん