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第43回新算数教育研究会 湯河原セミナー 研究テーマ:算数の深い学びとは-数学的に考える資質・能力を育てる- 

第43回新算数教育研究会 湯河原セミナー 
研究テーマ:算数の深い学びとは―数学的に考える資質・能力を育てる―

 新算数教育研究会主催の第43回セミナー(後援:文部科学省)が12月26・27両日、静岡県ニューウェルシティ湯河原にて開催され、全国から280名が参加しました。
 本年の研究テーマは「算数の深い学びとは―数学的に考える資質・能力を育てる―」。内容は以下の通り。


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第1日目
①講演 算数科の深い学びについて考える
②深い学びをつくる授業づくり講座
・数と計算領域で目指す深い学び-数学的な見方・考え方の働きに着目しよう-
・図形
・資質・能力論からみた「測定」領域の指導
・変化と関係
・データの活用 

第2日目
各支部からの提案による分科会
【第1分科会】 数と計算1
【第2分科会】 数と計算2
【第3分科会】 図形1
【第4分科会】 図形2・測定
【第5分科会】 変化と関係・データの活用
5つの領域による実践発表が各会場で実施されました。

 教員を目指す大学生や経験豊かな教員、また全珠連珠算教育研究所からも研究員が参加し、2日間にわたり活発な意見交換がなされました。

 新学習指導要領が公示されてから2年経ち、本年度はその移行初年度にあたることから、その意図を受けての授業づくりをどのように行っていくかに焦点をあてた内容でした。

 また分科会では、その実践・解説は「主体的・対話的で深い学び」の授業づくりを意識した、内容の濃い勉強会であった。

宮城県仙台第二高等学校そろばん愛好会について<佐瀬ひな・宮城県> 

宮城県仙台第二高等学校そろばん愛好会について
佐瀬ひな(宮城県)

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 私は小・中と個人での大会参加がほとんどでしたので、団体として活動したいという思いが強く、「そろばん愛好会」を設立しました。

 メンバーは1年生3名、2年生4名の計7名で、週1回を目標に活動しています。

 もっと練習時間を増やしたいのですが、生徒は必ず部活に所属しなければならず、各々が部活に所属しながら活動するという、二足のわらじを履いている状態です。

 問題点は、やはりメンバーと時間を合わせることの難しさで、練習は思うようにできていません。

 それでも何とかメンバーと時間を調整し、参加したのが全日本通信珠算競技大会です。

 週3回、2時間練習を行いました。

 団体出場、入賞を目指してやってきましたが、正直入賞は厳しいと感じていましたので、10位入賞を知ったときは歓天喜地するとともに、身の引き締まる思いでした。

 今後はそろばん経験者のみならず、後輩たちにそろばんの面白さを伝えられるよう、種目別、フラッシュ暗算等の練習を取り入れながら、新たな仲間の確保と部への昇格を目指していきたいと思っています。

※今回ご執筆いただきました佐瀬ひなさんが平成30年度全日本珠算選手権大会に出場された際、普段の練習等についてのアンケートにご回答いただきました。
>>>佐瀬さんのアンケートはこちらから

そろばんイラストを募集します 

「そろばんイラストコンテスト」作品募集

 「そろばん」にちなんだ各種イラストやキャラクター等を下記の要領で募集します。
 皆さんの自由な発想を是非とも形にしてください。


〈募集要項〉

テーマ
「そろばん」にちなんだ各種イラストやキャラクター等

応募方法
1.応募用紙に描画する場合
 応募用紙をダウンロードし、描画してください。
 必要事項をご記入のうえ、下記送付先までご郵送いただくかスキャンしたものをメールにてご送信ください。
>>>応募用紙のダウンロードはこちらから
2.画像作成ソフト等で描画する場合
 メールに画像ファイルを添付し、氏名(ふりがな)・学年(年齢)・会員名・教場名を入力のうえ、ご送信ください。

送付先
1.郵送
〒601-8438
京都市南区西九条東比永城町28
「公益社団法人全国珠算教育連盟 広報担当係」
2.メール
zenshurenkouhou@soroban.or.jp
※件名に「そろばんイラストコンテスト応募作品」とご入力ください。

応募期限
2019年5月31日(金)必着

審査
 全珠連広報委員会において厳正に審査し、優秀作品を決定いたします。なお、優秀作品には図書カードを進呈します。

著作権
・応募作品は未発表のオリジナル作品に限ります。
・応募作品の著作権は当連盟に帰属し、各広報物に使用することを予めご了承ください。

その他
・応募作品は返却いたしません。
・優秀作品他は氏名等とあわせて連盟広報紙で紹介を予定しておりますので、予めご了承ください。
・取得した個人情報は適正に管理し、本件に関する目的以外には使用いたしません。

支部創立65周年記念式典 ・祝賀会 於:大阪府 

支部創立65周年記念式典 ・祝賀会 
於:大阪府

 11月3日、アートホテル大阪ベイタワーにおいて、支部創立65周年記念式典 ・祝賀会が開催されました。

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 式典は、全珠連歌斉唱、櫻井支部長式辞、平上理事長祝辞、その後、永年在籍表彰、敬老表彰、検定優績表彰が行われました。

 支部長式辞では歴代の支部長が紹介され、これからも一致団結して大阪府支部が発展できるようにと述べました。

 平上理事長の祝辞では、大阪府支部の活躍、そしてこれからの益々の躍進をと述べられました。

 記念式典終了後の祝賀会は、来賓祝辞のあと乾杯。

 談笑後のアトラクションでは、若手4名の会員による「笑点の大喜利」が行われました。

 視線を浴びて緊張をしていましたが、楽しくお題を解き、会場の拍手と笑いを誘いました。

 続いて女性会員による舞台衣装を着てのアトラクションは、「365日の紙飛行機」「YOUNG MAN」の歌を披露。

 YOUNG MANでは衣装チェンジ!

 平上理事長、櫻井支部長もステージに上がり、会場が一気に盛りあがりました。

 その後は抽選会。

 健康に関連する景品なども用意され、各テーブルで一喜一憂し、最後は一本締めでお開きとなりました。

みちしるべ 相手も自分も大切にするコミュニケーション 

みちしるべ
相手も自分も大切にするコミュニケーション
from 大木 桃代(全珠連学術顧問・文教大学教授・東京都国分寺市教育委員・東京大学医科学研究所非常勤講師)

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 私たちが円滑な人間関係を営む上で、良好なコミュニケーションが重要なことは、皆さんはよくご存じですよね。日頃からの生徒指導はもちろんのこと、日常生活においても良好なコミュニケーションを心がけておられることと思います。しかし残念ながら、いつもうまくいくとは限りません。そのような時には、少し距離を置いて、自他の言動を冷静に分析してみてはいかがでしょうか。

 私たちが自分の意見を相手に伝える時には、大きく三つのパターンがあります。

 一つ目は「攻撃的(アグレッシブ)」です。これは、自分の考えや気持ちを相手に押しつけて言い負かしたり、一方的に命令したりするやり方です。その背景には、「自分の考えは絶対に正しい」「自分の考えが通らないと我慢できない」という心理があります。このような人は、他者が従属しないと満足せず、対等で安心した関係を持てないため、結局孤立する怖れがあります。

 二つ目は「消極的(ノン・アサーティブ)」で、自分の考えや気持ちを何も言わなかったり、相手に伝わるようには言わない方法です。「もめごとは避けたい」「相手から嫌われたくない」「責任を逃れたい」という心理が働いています。いつもこのような表現をする人は、負担や忍耐が大きなストレスとなってしまいます。

 三つ目の「自他尊重(アサーティブ)」は、相手も自分も大切にする表現方法です。自分の考えや気持ちを明確に捉え、相手に正直にわかりやすく伝えます。同時に、相手の考えや気持ちも受け止め、理解しようとします。意見を出し合って、歩み寄りながらお互いに納得のいく結論を出そうとします。相互尊重の精神と、相互理解を深めようという自他を大切にする思いに裏付けられているのです。

 私たちはつい自分の考えを通そうとしたり、反対に自分の意見を言わずに穏便に済ませようとすることがあります。その場に適切な対応として、時には必要なことでしょう。しかし、いつも人を責めたり、我慢したりするだけでは、相手や自分を大切にしているとはいえません。困った時にはちょっと立ち止まって、どのようなパターンのやりとりが生じているのか、分析してみてください。みんなが幸せな気持ちになれるようなコミュニケーションを心がけたいですね。

※連盟機関紙「全国珠算新聞第633号(2019.1)に掲載

スラム街でそろばん指導@フィリピン  

スラム街でそろばん指導@フィリピン 
大阪市立大学2年 外村一樹

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 2018年2月13日〜4月2日までの約6週間、フィリピンマニラにてそろばん指導などを企画しながら、現地での算数教育の向上に貢献することを目的に活動してきました。本記事では、活動報告をするかたちで、私の視点から、現地でのそろばん活動の結果と考察を述べさせていただきます。

Soroban is a Japanese traditional abacus which helps you in calculating. In Japan, it has affected on the education positively. According to some surveys, it is helpful for not only calculation,but also how deep you can think. When l went to the Philippines last September,1 wonder if Soroban can be useful for the children in the Philippines. And l thought if it is true with them, Soroban can make a difference on many children who need to study math. I met some students in Manila last visit in the Philippines. They like math and want to be able to good at it, but sometimes their accuracy of calculation was not good. That’s why l taught Soroban to the children and wrote this report.

活動場所の様子


マニラのスラム街
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 昨今、フィリピンを含む東南アジアは急激な経済成長を遂げています。しかし、ここマニラでは経済格差はますます広がっており、食や教育の面での格差は特に大きな社会問題になっているといえます。

 そして、今回はHAPPY LANDとよばれるマニラ沿岸部のスラム街でそろばん指導を実施しました。スラム地区で一人で活動することは危険なので、現地で給食活動や教育活動を行うNPO法人PROJECT PEARLSさんの活動に毎日同行しながら、企画・実施を行いました。

そろばんを初めてみる子供たち
 マニラでは、地域に関わらず“そろばん”を知っている人は少数でした。ましてや、そろばんを実際に使ったことのある人はいませんでした。ですから、スラム街から集まってくる子供たちも当然のことながらそろばんのことを知りません。子供たちの中には、そろばんが背中を掻くためのものだと思った子もいました。(僕も実際に掻いてもらいましたがなかなかよかったです 笑)何に使うかわからないものの子供たちは、そろばんに強い興味を示していました。大人のみなさんもそろばんには強い興味を示してくれていました。私にもそろばんの使い方を教えてほしいと頼まれて教えることもしましたが、子供たちよりも大人たちの方が早く諦めてしまう傾向にあると思いました。フィリピンでは、計算が苦手な方が日本よりも多いようでした。ある方によると、フィリピンでは計算の基礎を英語で教わるそうなのですが、その時点では英語が十分に理解できていないので、算数が苦手になってしまう子供たちが多いようです。そのまま大人になって算数に苦手意識を持つ人が多いようです。しかし、中には非常に熱心にそろばんの話を聞いてくれる方もいらっしゃいました。例えば、フラッシュ暗算に関心を持つ学校の先生に出会いました。フィリピン人はスマホゲームが好きなので(暇が嫌い)、フラッシュ暗算がみんなで楽しめるゲームになれば教育現場に持ち込めるとおっしゃていました。このように現地ではそろばんは珍しいもので、しかもフィリピンでは教育に対する関心が高まっているので、そろばんに対する関心も高いものであるように感じました。

そろばん指導結果

そろばん指導の成果
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 まずは、そろばんが計算をするための道具だということを十分に知らせることができたと思います。そろばんで計算をする前に、数の置き方をたくさん練習しました。自分の好きな数字をそろばんにおいて、なぜその数字が好きなのかを発表してもらいました.。発表するために立ちあがったときにそろばんの珠がリセットされてしまうという八プニングもありましたが、子供たちは笑顔を絶やさずにそろばんにチャレンジしていました。

 30分程、珠の置き方と読み方がわかることを目的にしたワークをした後、いよいよそろばんで計算をしてみました。子供たちに説明すると、わかったと言ってくれているのですが、実際にはみんな桁の繰り上がりに苦戦していました。ここで大活躍したのが、㈱ダイイチの宮永会長からご提供いただいたボイスそろばんでした。大きな珠と数字が表示される仕組みのおかげで子供たちも理解しやすかったようです。最後には、「自分の誕生月と誕生日の日付を足してみてください。(誕生日が12月6日ならば12+6を計算して答えは18になります)」という計算に挑戦してみました。できた子には、前に出てきて発表してもらいました。目標にしていた繰り上がりの計算ができる子供たちが半分くらいになったと思います。

 計算ができるようになる以外でうれしかった成果としては、子供たちの中でそろばんを教えあうことができたことです。(ときには大人も子供たちに教えてもらっていました 笑)

そろばん指導の改善

 実は、今まで紹介させていただいた内容は最後のそろばん指導の様子で、初回の授業はお世辞にも上手くいったとはいえないものでした。ここからは、指導の内容をどう改善したのか、またそこから得た教訓をまとめてみました。

人に披露する機会をつくる
 みんなの前で発表する機会を設けると、真剣度合いが変わってきました。ーつの答えのない課題をみんなで披露できるようにすることは、飽きさせない工夫になったと思いますし、なによりこれで本当にあっているのかな?という不安を消して自信を持ってもらうことに繋がっていったと思います。(日本では、検定試験などがそろばんに真剣に向かわせる機能を果たしていますが、今回は実施できなかったのでこの方法を試してみました)

一人じゃ何もできない
 当たり前のことなのかもしれませんが、そろばん指導をしていく中で、強くそう感じました。一つ例をあげると、私は英語でそろばんを教えていたのですが、どうやら現地の子供たちは英語があまりわからないようでした。それから、そのことを現地のNPOの方に相談して、タガログ語の通訳をしてもらえるようにお願いしました。快く現地の方にも協力していただいて、指導の進み方が誰からみても明らかによくなりました。自分が協力して欲しいことを正直に、周りの方に伝えることが改善に繋がりました。一人で取り組むよりも、みんなで取り組む方がよい結果を生むという経験になりました。そろばん指導をしていく中で、現地の子供たちだけではなく現地で生活する大人の方やNPOの職員といったたくさんの方と関わる機会が生まれ、僕自身がたくさんのことを教えてもらうことになりました。

そろばん指導の課題
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がんばりを評価できなかったこと
 がんばった子供たちを表彰するなどして、そろばんが得意な子供たちのやる気を加速させるような仕組みが準備できなかったことです。プチそろばん大会を開いてみたりしてもよかったのかなぁと思っています。

教材を準備できなかったこと

 繰り返し練習できることの重要性に渡航期間の後半で気づいたので、教材を作ることが間に合いませんでした。(教材の必要性は恩師に言われていたことでした。反省します)

継続して長期間そろばんに取り組んでもらうこと
 算数教育への貢献のためには、一番重要なことであると思うのですが、このことが一番難しいことだとも感じました。いかに、そろばんが将来の自分にとって役に立つかという視点やそろばん自体がみんなと頭を使って速さを競えるものだという視点など、いろんな視点でそろばんの楽しさを伝えることが必要だと思い知りました。
 次回のそろばん指導ではこの課題の解決にも取り組めるようなかたちに工夫してみたいと思っています。

その他のそろばん活動
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 スラム街でのそろばん指導以外に、特別支援学校でのそろばんデモンストレーションや、現地大学生にそろばんを披露してディスカッションを行ったりしました。

“そろばん”と私
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 正直、私はそこまで熱心にそろばんに取り組んだことのない人だ。小学生の習い事のーつとしてそろばん塾に通い始め、段位を取って小学校卒業とともにそろばん塾には通わなくなった。

 しかし、あのとき一生懸命に練習した”そろばん‘は、思わぬところで私を助けてくれた。受験勉強で、レジの計算で、そして自分に自信がなくなったときに。

 大学1年生の夏に私はフィリピンに行った。そして、そこで出会ったのは、どんな環境であっても懸命に生活をする人たちだった。その人たちの中に、好きな教科は数学だけれども簡単な計算が苦手なんだという子供がたくさんいた。そこで、私が真っ先に思い浮かんだのは自分を何度も助けてくれた”そろばん”だった。

 帰国してから、その思いを至るところで話し、たくさんの人に助けていただきながら、今回のそろばん指導を実現することができた。

 そろばんと私との不思議な縁は、たくさんのことを教えてくれたし、与えてくれたと思う。そろばんがなければ、出会うことのなかった人たちがたくさんいると思うと不思議な気持ちになる。

 フィリピンでの6週間の指導を終えて、「このそろばんというものが、どれだけ素晴らしいかを誰かに教えたくなる」不思議な力があると思うようになった。

 あんなに計算が得意になっていくという「驚き」が、多くの人をそろばんに惹きつけ、私のように消極的な人間をときに積極的に変えてくれる。本当に、そろばんをしていてよかったと思う。